都立光ヶ丘公園観賞池における水質改善試験

 
経 緯

■2000(平成12)年8月、都立光ヶ丘公園観賞池において水質の汚濁があり、悪臭の発生も認められました。
■原因としては、有機物の増加による水中の溶存酸素量の低下が考えられました。健全な水質環境を確保するためには、水域の有機物濃度を低くし、最適な溶存酸素濃度を維持する必要があります。
■そのため、2001(平成13)年4月より、水質浄化用光合成細菌紅液(くれいないえき)を観賞池に施用して、水質の変化を調査することになりました。

試験法
観賞池(面積1,639m2、平均水位35cm、容量574m3)に紅液を施用
第1回 4月15日/紅液6缶(60L)投入…菌の定着のため
第2回 5月15日/紅液5缶(50L)投入
第3回 6月15日/紅液5缶(50L)投入
7月~12月投入中断
第4回 1月29日/紅液5缶(50L)投入
水質検査
紅液 投入前 4月6日 採取
第1回投入後 5月1日 採取
第2回投入後 6月4日 採取
第3回投入後 7月2日 採取
以後2月まで毎月初に採取実施

■採取資料を、(株)日本分析(東京都板橋区)で水質分析・検査しました。分析・検査の結果は別表のとおりです。

考 察

紅液(くれいないえき)施用後、各項目の数値は徐々に低下しました。
■施用中断後、10月頃から再び数値が高くなり、1月にはT/Nで43mg/Lと大幅に水質が悪化しました。
■1月29日に再度、紅液を施用し、2月12日に水質検査をしたところ、すべての項目において数値が低下しました。
■このことから、紅液を定期的に施用して水中の有機物濃度を低下させることが、水質の改善および安定に効果のあるものと考えられます。

 
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